190回塑性加工技術セミナー プロセッシング計算力学分科会第37回セミナー
「曲げ加工の理論と実践 -基礎から最近の成果まで-

日 時:平成24625日(月)1300 - 1700

会 場:名古屋大学 環境総合館 レクチャーホール
         [
464-860 名古屋市千種区不老町] 

交 通:地下鉄名城線名古屋大学駅2番出口
(地図:http://chezjiroud.jp/pdf/campus%20map.pdf D2A)

主 催:日本塑性加工学会(実行:プロセッシング計算力学分科会)

協 賛:軽金属学会,日本金属学会,日本材料学会,精密工学会,日本鉄鋼協会,日本機械学会,日本金属プレス工業協会,自動車技術会,素形材センター,日本鍛造協会,日本伸銅協会,日本アルミニウム協会

趣 旨:板の曲げ加工において目的の形状へ成形するためには,スプリングバックの影響を無視できない.複雑形状の予測は有限要素解析に頼らざるをえないが,解析結果に基づいて対策を立案するためには曲げ加工の力学的理解は欠かせない.また,比較的単純な曲げ加工であれば,基礎的な力学計算で十分な検討が可能である.本セミナーでは曲げ加工に関する基礎力学とその実用的利用について理解した上で,力学的な知見に基づいた対策を解説する.また,最近のトピックとして,有限要素解析の勘所を国際会議のベンチマーク問題を例に示す.また,材料科学から見た曲げ変形について最近の成果を解説する.

プログラム:開会の辞 (13:0013:05
 東京農工大学 桑原 利彦君

前半の部(13:0515:25)                 司  会     三菱マテリアル() 瀧澤 英男君

後半の部(15:3517:00)                 司  会     香川大学 吉村 英徳君

13:0514:05 東京農工大学 工学部 桑原 利彦君
板の曲げの力学:純曲げおよび引張曲げについて,曲げひずみと曲げ応力の計算方法,およびスプリングバックの計算方法とその影響因子について,実験事例も含めて解説する.引張と圧縮の応力の非対称性がスプリングバックの解析精度に及ぼす事例も紹介する.

14:0514:45  ()アマダ 金 英俊君
曲げ加工の実際と理論解の利用: プレスブレーキにおいて,目標角度に対する高精度な曲げ加工を実施しようとすると,スプリングバック量とそれに基づく挟み込み角度について高精度な情報を得る必要がある.曲げ角度測定器を用い,目標挟み込み角度より少し手前の角度でのスプリングバック量を測定し,目標角度でのスプリングバック量を予測する手法と,曲げ理論に基づいた力学計算により目標挟み込み角度に対応したパンチのストロークを求める手法について紹介する.

14:45
15:25 職業能力開発総合大学校 小川 秀夫君
V曲げ加工のスプリングバック対策 (スプリングバックレスV曲げ加工法の開発): V曲げ加工中のある特定のパンチ行程から除荷すると,曲げ加工中の角度と除荷後の角度に差が生じない状態が生じる.この状態を利用して,スプリングバックの発生を封じ込めるスプリングバックレスV曲げ加工法の概要を紹介する.

15:25
15:35 休    憩  

15:35
16:10 ()JSOL 吹春 寛君
スプリングバックの有限要素解析とその留意事項: 高張力鋼板などの曲げ加工時の大きな不具合であるスプリングバックを成形シミュレーションで解析する場合の留意事項について紹介する.その一例として国際会議(Numisheet)のベンチマーク問題を取り上げる.

16:10
17:00 住友軽金属工業()  伊川 慎吾君
材料科学から見た曲げ変形: 近年,曲げ加工性には材料の集合組織が影響することが分かってきた.集合組織の構成要素である金属結晶の塑性変形挙動を表現した結晶塑性理論と,その理論に基づいた有限要素法により曲げ変形を解析した最近の研究事例について解説する.

定 員:50名 (定員になり次第締切.定員超過の場合はご連絡します.)

注)講演中の撮影・録音は禁止します.



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