第168回塑性加工技術セミナー
プロセッシング計算力学分科会第17回セミナー
「マグネシウム合金の冷間塑性加工は可能か?
−加工実験で現状を認識しよう−」

日 時:平成20年3月7日(金) 13:001700

会 場:豊橋技術科学大学 A2棟1階 A2-101教室
    [愛知県豊橋市天伯町雲雀ヶ丘1-1, tel.0532-44-6707(森)]

交 通:JR豊橋駅・名鉄豊橋駅から豊鉄バスで技科大前下車(豊橋駅12:02発技科大前12:27着,豊橋駅12:19発技科大前12:44着),駐車場あり

主 催:日本塑性加工学会(実行:プロセッシング計算力学分科会)

協 賛:軽金属学会,精密工学会,日本機械学会,型技術協会,日本アルミニウム協会,日本鉄鋼協会,自動車技術会,日本鍛造協会,日本ねじ工業協会,アルミニウム鍛造技術会

趣 旨:マグネシウム合金は高い比強度を有し,携帯電話などの電子機器,パソコン,カメラ,自動車などに広く応用されつつある.マグネシウム合金部品は主にダイカスト,チクソモールディングで成形されているが,生産性向上,薄肉化,高強度化などの観点から塑性加工の適用が望まれている.マグネシウム合金では,常温においてすべり系が少ないため延性は低く,冷間塑性加工は困難であるとされており,200300oC程度に加熱する温間塑性加工が主に行われている.しかしながら,近年マグネシウム合金の冷間塑性加工が試みられるようになってきており,本技術セミナーではその可能性について情報を交換する.また,マグネシウム合金の板成形と鍛造加工の実験を行って冷間成形性の現状を認識する.

プログラム:開会の辞(13:0013:05) プロセッシング計算力学分科会主査 森  謙一郎君

      午後の部(13:0516:30)  司 会 大同工業大学 小森 和武君

13:0514:15 成形実験・研究室見学:マグネシウム合金の深絞り加工とすえ込み加工の実験,豊橋技術科学大学塑性加工研究室見学(高張力鋼板の温・熱間プレス成形,電加熱を用いた高張力鋼板の温・熱間せん断加工,高張力鋼板のプレス成形割れに及ぼすせん断面性状の影響,自動車用ホイールディスクの角部増肉成形,自動車用ホイールの一体プレス成形,アルミニウム管の熱間エアーフォーミング,セルフピアッシングリベットによるアルミ合金板と高張力鋼板の接合,メカニカルクリンチングによるアルミ合金板と鋼板の接合,アルミ合金鋳物の熱間しごきスピニング加工,発砲アルミの型内加熱による複雑形状部品の成形など)
 豊橋技術科学大学  塑性加工研究室学生

14:1514:30 休   憩

14:3015:00 マグネシウム合金鋳造材・展伸材の冷間鍛造加工: 市販AZ31マグネシウム合金の鋳造材,押出し材を使用して冷間すえ込み圧縮試験を行い,結晶粒径,集合組織が鍛造限界に及ぼす影響を説明する.また冷間後方押出し加工において,パンチ形状,背圧付加が割れ発生に及ぼす影響を紹介する.
 大阪大学基礎工学研究科 松本 良君

15:0015:30 マグネシウム合金ボルトの冷間転造と圧造加工:AZ31およびAZ61のマグネシウム合金線・管の引抜きにおいて,ダイス形状,リダクションや潤滑剤を最適化することにより冷間加工が可能になった事例について述べる.また,得られた線材を圧造と転造により小ねじを製造した結果も紹介する.
 東海大学工学部 吉田 一也君

15:3016:00 市販マグネシウム合金板の冷間深絞り加工:市販AZ31マグネシウム合金板の冷間深絞り加工を行い,成形性に及ぼす焼なまし温度,潤滑剤,ポンチ肩半径などの影響を説明する.また,成形性を向上させる冷間2段プレス成形,角筒容器の冷間プレス成形の結果も紹介する.
 豊橋技術科学大学工学部 森 謙一郎君

16:0016:30 マグネシウム合金板の冷間曲げ加工:板厚の異なる市販AZ31マグネシウム合金板材の冷間曲げ加工試験を行い,加工割れ限界(最小曲げ半径)と素材集合組織の関係について解説する.また,マグネシウム合金板材の冷間曲げ加工における形状凍結性を鉄鋼材料と比較した結果も紹介する.
 茨城大学理工学研究科 西野 創一郎君

16:3017:00 総合討論          司会  大同工業大学 小森 和武君
 講師全員



go to home